校長ブログ
【校長ブログ】豆まき
今日、2月2日は節分です。節分は2月3日と固定されていると考えがちですが、令和3年(2021)も節分は2月2日でした。暦には土用や彼岸などの季節を示す目印がいくつかあり、これらをまとめたものを雑節といいます。その中の一つである節分は、「季節を分ける」という意味で使われています。節分は本来、各季節の始まりである四立(立春・立夏・立秋・立冬)の前日をそれぞれ指していましたが、そのうち立春の前日だけが残ったようです。立春は、太陽の年周運動を4つに分けた冬至、夏至、春分、秋分をさらに細分化した二十四節気の一つですが、冬至から春分までの間に5つ(冬至→小寒→大寒→立春→雨水→啓蟄→春分)のちょうど真ん中になります。
ではなぜ、節分は同じ日にならないのでしょうか?
まず、二十四節気の立春が定まれば節分もその前日として定められますが、この二十四節気が定まっていないからです。理由は、地球が太陽の周りを1周する周期1年について、歳差(地球の自転軸のずれ等)を考慮した1太陽年365.2422日と歳差を考慮しない1年(1恒星年)の365日に「0.2422日≒6時間」という差があり、この1年(1恒星年)が約6時間ずつ遅くなっていきます。これを修正するために,4年ごとにうるう年を設けて調整しますが、今度は4年前より少し早くなり,完全に一致しません。年々少しずつ暦とのズレが生じるのはこのためです。
節分は「明日から新しい季節(春)になるから、その前に厄や邪気を追い払おう」という日本古来の伝統行事とされています。鬼を追い払うために行う「豆まき」は、邪気を払うとともに、福を呼び込む意味が込められているそうです。
春日部八幡神社からいただいた福豆で、春高生に素晴らしい春を迎えることができることを願って校長室でひっそりと豆まきをしました。
頑張れ、春高生!
【校長ブログ】災害は忘れたころにやってくる!?
1月17日は今から30年前の1995年(平成7年)に兵庫県南部地震が発生した日です。淡路島北部を震源地とし、東北地方から九州地方まで広い範囲で揺れ、国内で史上初めてとなる「震度7」を記録しました。死者・行方不明者は6400人を超え、全半壊など被害を受けた住宅は約63万棟にのぼり、この災害のことを「阪神・淡路大震災」といいます。このことを契機として1月17日が防災とボランティアの 日、そして1月15日~21日は防災とボランティア週間としています。最近1月13日夜に宮崎県日向灘で震度5弱の地震が発生し、南海トラフ巨大地震との関連が心配されました。また、昨年1月1日に能登半島地震が発生しており、防災意識の醸成が必要です。
本校全日制の学校保健委員会でNPO法人 埼玉県防災士会理事 二崎 博美 氏に「『災害に備える』~今わたしたちができること~」と題し、講演をしていただきました。
防災の基本は、災害時に「自分の命は自分で守ること」。その上で、家族や隣人を助けて協力し合うことが大切であると話されていました。防災に関する知識や準備を自分事としてとらえ、減災に取り組んでいくことが大切であると改めて思いました。災害は忘れたことにやってきます。この他も様々な対処法をお話しいただきましたが、以下の2つについては御家族等で話し合っておいてください。
① 離れ離れになったときのために、集合場所・避難場所を決めておくこと
② 災害用伝言サービスの活用(詳細はネット等で確認すること)
災害用伝言ダイヤル(171)声の伝言板
文字で伝える(Web171)インターネット上でのテキスト、音声、画像で登録確認
【校長ブログ】令和6年度第3学期始業式
本日から3学期がスタートしました。音楽ホールで、生徒全員が集まり始業式を行いました。校長式辞では、AIに負けないために本をたくさん読むこと。そして、心が変われば運命が変わることを信じて、今年1年の目標を立て、達成させてほしいとの旨を話しました。以下にその概要を掲載します。
校長挨拶概要
今日は、皆さんに多くの本を読んでほしいという話をしたいと思います。
昨年の12月25日に文部科学省が次期学習指導要領の改訂に向け、中央教育審議会に諮問しました。内容は、生成AIの発展などを踏まえ、知識の集積だけでなく、深い意味の理解を促す学びのあり方などが検討課題としています。
オックスフォード大学では2050年ころまでに、現在の仕事の約50%は人口知能(AI)やロボット等に代替されると予想されています。
以前、人工知能(AI)プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」のディレクターを務め、現在は、国立情報学研究所社会共有知研究センター長・教授新井紀子(あらい のりこ)先生の話を思い出しました。
結果は、東大には合格できませんでした。
ここで問題は、「AIは意味が理解できない。正しさは保証できない」にもかかわらず、受験生の上位にAIが入ったことです。
AIは、問題からキーワードをいくつか選択し、検索をかけ、組み合わせの高く結果の出たものを回答としています。つまり、AIは、問題文は読めないし、解答が必ずしも正解とは限らないのです。
例えば、AIでは「山口とは友達だ。私は山口と岡山に行ったことがある」という日本語を自動翻訳サービスにかけて英訳したところ、"Yamaguchi is a friend. I have been to Yamaguchi and Okayama."という英文になりました。「山口とは友達だ」と言っているのですから「山口と一緒に岡山に行った」、つまり"I have been to Okayama with Yamaguchi."でなければおかしいですよね。ところが自動翻訳サービスでは「山口」を地名だと判断してしまっています。AIは、まだこの程度の文脈も読み取れないことがあるわけです。
つまり、多くの学生たちが、AIと同じような間違いをしていることが明らかになったのです。このことは、「汎用的読解力」が不足しているということを意味しています。汎用的読解力とは、分野を問わず、与えられた文章を基本的な構造に従って読み解く力のことを言います。
汎用的読解力を高めるためには様々な分野の本を多読すること、そして速読するのではなく、一字一句、精緻に「正しく読む」ことです。例えば、先ほどお話しした本を読むことを目標にするなら、はじめは漫画でもいいです。次に新聞。色々な記事を増やしていくことが大事です。そうすることで、自分の視野も広がり、効果的であると考えます。是非、チャレンジしてください。
さて、新年も始まり、皆さんはどんな目標を設定したでしょうか?
2学期の終業式で「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」という話をしました。
つまり、心が変われば運命が変わるのです。
そのためには、1年間続ける覚悟で何か目標を立てることです。そうすることで、自分が今、何をするべきかわかるし、生活にメリハリができます。きっと運命が変わるはずです。
今年も頑張っていきましょう!
【校長ブログ】新年を迎えて
新年あけましておめでとうございます。
能登半島地震から1年が経ちました。被災地の一日も早い復興と、被災された皆様の生活が1日も早く平穏に復することをお祈り申し上げます。
さて、昨年はコロナの影響もなく、授業や学校行事、そして部活動など、本来の学校活動をすることができました。そして多くの生徒たちがそれぞれの取組に前向きに取り組んでくれました。本校は重点項目として①個別最適化学習(授業の個別最適化を目指して「わかる授業」の実践)②キャリア教育(自立した社会人となれるように、規範意識と自己管理能力の育成)③安心安全(生徒一人ひとりの基本的な生活習慣を身に付けさせ、安心安全な教育環境の確立)④情報発信(学校・家庭・地域社会への情報発信を通じて、魅力ある学校づくりの推進)を揚げ、日々、それらの実現に向けて取り組んでおります。また、本校定時制では、外国籍の生徒が年々増加している中、オンラインによる日本語教室を実施しています。戸田翔陽高校が拠点校となり、毎週水曜日に授業を行っています。
今年はこれまでの取組に加え、さらに個別最適化学習の研究を進めて参ります。
春高定時制は昭和23年4月に定時制が設置されてから今年4月で78年目を迎えます。目指す学校像である「基礎学力を身に付け、人権尊重の精神を養い、一人ひとりの生徒が生き生きと共に学び合う学校」を目指し、教職員一同一丸となって取り組んでまいります。引き続き、皆様の御支援、御協力をお願いいたします。
【校長ブログ】2学期終業式
12月24日は表彰式、2学期終業式を挙行しました。
2学期終業式の式辞の概要を掲載しました。
皆さんこんばんは。校長の角坂です。
今学期、運動会、修学旅行、球技大会などといった大きな学校行事がありましたが、皆さんの力を総結集して、大いに盛り上がり、成功を収めることができました。また、部活動においても、日頃の成果を存分に発揮してくれました。今後も、仲間とともに自らを高めあいながら、春高をさらに盛り上げていってほしいと思います。
さて、明日からの冬休みです。4年生は卒業まで、あと3か月です。これから卒業後にどんな夢を持っていますか?
今日、皆さんには、「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」という言葉を紹介します。これは、プロ野球選手で大リーグでも活躍した元ジャイアンツの松井秀喜選手の座右の銘で、松井選手が星稜高校時代に野球部の山下監督からおくられた言葉です。
心の持ち方や気持ちは行動に現れる。その行動を繰り返すことで習慣となり、良い習慣を身につけると自分の性格や人格、将来までも変えることができるという意味です。また、心の持ち方や気持ちを変えない限り人は変わることができ ないということです。
大きく成長する可能性をみなさん一人一人が持っています。心の持ち方次第でいくらでも変わることができます。
ここで、「3人のレンガ職人」の寓話を例に意味を考えてみたいと思います。
中世のとあるヨーロッパの町。
旅人がある町を歩いていると、汗をたらたらと流しながら、重たいレンガを運んでは積み、運んでは積みを繰り返している3人のレンガ職人に出会いました。
そこで旅人は「何をしているのですか?」と尋ねました。
すると、その3人のレンガ職人は次のように答えました。
1人目は、「そんなこと見ればわかるだろう。親方の命令で“レンガ”を積んでいるんだよ。暑くて大変だからもういい加減こりごりだよ」と答えました。
2人目は、「レンガを積んで“壁”を作っているんだ。この仕事は大変だけど、金(カネ)が良いからやっているのさ」と。
3人目は、「レンガを積んで、後世に残る“大聖堂”を造っているんだ。こんな仕事に就けてとても光栄だよ」と。
3人のレンガ職人は、それぞれ「レンガを積んでいる」という仕事は同じです。仕事の内容や役割が同じなので、賃金もほとんど変わりません。しかし、“動機”がまったく違います。働く意識、目的意識が全く違うのです。
1人目は、希望・夢・志などの使命感はまったくありません。ただ言われたからやる。言われなければやらない。ただ“レンガ”しか見ていません。作業としての仕事、労役としか感じていません。
2人目は“お金を稼ぐため”に否応なしに働いている。“壁”しか見えていません。「もっとお金になる仕事はないか」と頭の中はそれしかないでしょう。
3人目は、「後世に残る歴史的事業に参加して町中の人を笑顔にするため」という志を抱き、明確な目的意識を持って働いています。100年以上先に完成する“大聖堂”建設のため、仕事を“使命”と感じています。
もしあなたが家を建てるとしたら、3人のうち誰に頼みたいですか? やはり、3人目の職人に依頼をしたいのは、みんな同じだと思います。3人のレンガ職人の話でたとえると、3人の仕事(できごと)は同じです。でも、その「とらえ方」によって、親方に言われたからやる仕事は「面倒臭いなぁ」という感情、「大聖堂をつくるぞ」使命としての仕事は「生きがいだなぁ」という感情をそれぞれ表しているのではないでしょうか?面白いのは、その感情によって「結果」が変わることが多分にあることです。
これが、先ほど初めに話した、「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」という意味です。
この冬休み中、皆さんには、これまでの生活を振り返って自分を見つめ直し、4年生は、4月からの新しい生活へどんな夢や希望をもって取り組んでいくか、1,2,3年生は新年度につながるよう3学期から、そして、2学期を振り返って自己評価をし、新たな目標設定にこの冬休みを使ってください。
くれぐれも、事故等には十分気を付けて、1月8日には元気な姿を見せてください。それでは皆さん、良いお年を迎えてください。
【校長ブログ】為せば成る
本校は12月5日から11日まで期末考査です。1日のテスト科目は1~2科目と、じっくりと勉強できるよう配慮した日程になっています。12月9日の考査後、翌日にある数学の勉強会を行いました。学習サポーターの大学生2名と数学の教員3名、そして日本語支援員の先生が一つの教室に集まり、生徒からの質問に丁寧に答えていました。少し難しそうな数式を見るだけで諦めてしまう生徒たちもいるようです。しかし、基礎から順番立ててじっくりと取り組むと、実は難しくないことがわかります。
「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」は江戸中期の米沢藩主であった上杉鷹山が、家臣に教訓としてという歌を詠みました。これは、「何事でもやってみなければわからず、できそうにないこともやり通すことで成し遂げることができる」という意味です。この言葉通り、参加した生徒たちは、難しいと言いながら、粘り強く問題に取り組み、先生方の説明を熱心に聴いていました。生徒たちの勉強に熱心に取り組む姿は、いつ見てもすがすがしいです。
春高生、頑張れ!
【校長ブログ】親の願いは「子供が幸せになること」
令和6年11月9日、本校全日制PTA主催の講演会で、本校のスクールカウンセラーをしていただいている公認心理師で、臨床心理士でもある阿部利恵先生から「受験生とともに歩む親の心得」と題してお話しいただきました。内容は次のとおりです。
親の子供に対する願いは、「子どもが幸せになること」がゴールであることを心に留めておく必要がある。どうしても目の前のことに気が行ってしまうが、受験はあくまでも通過点に過ぎないということを忘れてはならいない。
親として、家族として子供にしてあげられることは、体と心が安全であると、子供が思うことが大切。安全とは命を脅かす(物理的・心理的)危険がないこと。安心とは、危険がない状態が、この先も続く(だろう)ことと、身体(神経系)が感じられること。ストレスがない状態で頭が働く。穏やかな環境を作ってあげることが大切。家の中での不安は連鎖して、家族中にその不安は伝染する。したがって、家族の全員が心身ともに健康であることが大切であると話されていました。
私も子を持つ親として、そして家族として、それぞれの在り方について考えさせられる講演でした。参考にしていただければ幸いです。
【校長ブログ】「ビリギャルママ」からのメッセージ
11月8日、埼玉県高等学校PTA連合会定通教育専門委員会主催の講演会を開催いたしました。コロナ禍前までは、毎年、定時制の生徒が学んだことや将来の夢や希望を発表する生活体験発表の全国大会の視察をしておりましたが、今年度もこのコロナの影響等もあり中止となり、今後の在り方についても検討されているところです。
そこで、別に「何かできないか」ということで、新たな取り組みとして、講演会を催しました。
現在、学校では、不登校や中途退学の増加等、様々な課題が山積しています。様々な課題に対してそれぞれの分野で著明な方から講演をしていただき、解決のためのヒントにしていただこう等考えました。
その第1回目として、「子育て」をテーマとさせていただきました。
講師として累計100万部を突破しベストセラーとなった「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40あげて慶応大学に現役合格した話」のモデルである「ビリギャル」こと小林さやかさんの母の橘 こころ氏をお迎えし、「なぜ、さやかさんは爆発的に頑張ることができたのか?」、さやかさんを支えた母であるこころさんの子育て論や家族の成長についてお話をいただきました。
講演では、橘こころ氏の母親からは厳しく育てられたことから、それをトラウマとして自分の子供にはそれとは反対の子育てをしている。子供には「なんでもいいからワクワクすることを自分で見つけて欲しい」と伝えていたといいます。一方で、さやかさんの小中学校のPTAに行くと蜘蛛の子を散らすように、学校の成績不振の生徒の保護者と友人になるのはだめだという雰囲気があり、いつも孤立していた状態でもあったとのことです。しかし、本を出すきっかけとなった塾を主催する坪田先生からは、さやかさんのことを一生懸命自己表現する子であり、自己肯定感が強い子であると言ってくれたのが自信になっているとも話されていました。
子育てにあたり、親が子どもへの思いは、最終的に、子供に幸せになってほしいということはどの方も共通するところであると思います。このことを踏まえて、橘こころ氏が「皆さんに伝えたいこと」として次のとおり、3点あげていただきましたので、是非、参考にしてください。
「皆さんに伝えたいこと」
① 子どもを信じること。
色々と問題を起こしているが、奥にある気持ちを信じている。未来を信じているということである。 例えば、定期考査や模擬試験を前に、「私はあなたを信じているからね」ということではない。
それが子どもにわかると、何かがあると家に帰ってくる。安全基地であると認識して帰ってくるのである。
② Beingで褒めること。
Being、存在自体を褒めることである。「あなたが笑顔でいてくれるだけで、お母さんは幸せだよ」と伝えること。そして「you(ユウ)メッセージ」でなく、「I(アイ)メッセージ」
you(ユウ)メッセージ、つまり「勉強しなさい」「あなたはこうすべき」と伝えていると、子供は親の行動を見て行動するようになる。しかし、命令で人の行動をコントロールできない。
I(アイ)メッセージ、つまり、「私はあなたに勉強してほしい。ものを知る面白さを知ってほしいから」と自分の願望と理由を伝える。これは子供に自我が芽生えるし、自己肯定感につながる。たった一人でも理解者がいることが大切
③ 怒らない
「怒り」は二次感情ということを意識すること。人は気持ちを相手に理解されないと怒りに変わる。 アンガーマネジメント:イラっとしたら6秒数えると落ち着く。
また、ピグマリオン効果、いわゆる「期待を込めれば人は伸びる」という効果がる。反対に教師や親が期待をせずにネガティブな言葉をかけ続けると効果が下がる(ゴーレム効果)という。
教育局県立学校部長がオンライン日本語教室を視察
本校定時制では、外国籍の生徒が年々増加している中、オンラインによる日本語教室を実施しています。戸田翔陽高校が拠点校となり、毎週水曜日に授業を行っています。
本日は教育局県立学校部長がこの遠隔授業の視察をされました。
担当の先生や日本語支援員の先生が生徒一人一人に寄り添った指導をしていただいているのがとても印象的でした。
【校長ブログ】令和6年度 第2学期始業式 運を味方につける
皆さんこんにちは。校長の角坂です。今日から2学期が始まりました。先ほど、バスケットボール部と陸上部の全校大会出場の報告にもありましたが、素晴らしいことであると思います。夏休みの期間、充実した日を過ごすことができましたか?
今回で皆さんの前で話すのは3回目です。
1回目は始業式で石(意志)の話をしました。
今年の1年間の目標を大きな石に例え、石のサイズが大きい順に箱に入れていかないと収まらないという話をしました。自分の中で将来の夢の実現のために重要なことを最優先に考えること、例えば、皆さんに共通することと言えば高校を卒業することであるとするのであれば、それに関することは他のことより優先して取り組むことなどをお話ししました。
2回目は1学期終業式では、皆さんに詩を紹介し、自分を信じて、目の前のことを着実にやり続けることの大切さを伝えました。
はきだめに えんど豆咲き 泥地から 蓮の花が育つ
人皆に美くしき種子(たね)あり 明日何が咲くか
皆さん一人ひとりには、自分自身も気づいていない優れた資質・能力が必ずあります。そしてそれを鍛えることにより大いに伸びる可能性が秘められています。
一人一人の良さや可能性の花は、一つとして同じ形や色のものはなく、花開く時期も異なります。それが在校中なのか、卒業後なのかはわかりません。しかし、人生の中で必ず咲くのです。自分を信じて前向きな努力をしていってください。
そして、今日の2学期始業式では、運の話をします。
大リーガーの大谷翔平選手については、皆さんも知っているでしょう。彼は、1994年7月5日、岩手県生まれ。メジャー史上初となる数々の偉業を達成し、ア・リーグ新人王を受賞。21年はオールスター史上初の投手と野手両方で選出され、シーズンでは9勝、46本塁打でリーグMVPを獲得。22年はMLB史上初となる投打で規定に到達した。23年は44発でアジア人初の本塁打王に輝き、2度目のリーグMVPを獲得しています。
大谷選手が高校一年生の時、当時の監督の教えにより目標達成シート(マンダラチャート)を作成しました。強い目標(夢)を中心に置き、周囲 9×9 の合計81 マスに細分化した目標を書き込んだものです。
大谷選手が中心に書いた夢は「8 球団からのドラフト 1 位指名」でした。それを叶えるため、「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」の 8 つの必要項目を列挙しています。
ここで注目したいのは、「運」という項目です。スポーツで活躍するためには、結果を出さなければなりません。ところが、多かれ少なかれ「運」の善し悪しで左右されることは多々あると思います。結果が思うようにでなかった場合、「今日は運が悪かった」としてしまえば、しょうがないと思わざるを得ないです。しかし、大谷選手はその「運」を味方にするために、「あいさつ」「ゴミ拾い」「部屋掃除」「審判さんへ態度」「本を読む」「応援される人間になる」「プラス思考」「道具を大切に使う」の8つの具体的に実行できる項目を挙げています。つまり、「運」を引き寄せるために自分でコントロールできる項目に置き換えているという点です。
皆さんも、運を付けるための具体策を作ってみてください。
例えば、「小さいことでも約束は必ず守る」「家の手伝い(皿洗い 掃除機をかける トイレをきれいにする)」「筆記用具は最後まで使う」「挨拶する」など、身近なことでもいいのでそれらをやり続けることが大切です。
今までお話しした、その時々に自分がやらなければならないことに常に優先順位をつけて取り組むこと。自分を信じて、目の前のことをやりきること、そして運を味方につけられるよう自分がよいと思うことをやり続けること、以上3点を実践してみてください。
充実した2学期が送れることを期待しています。